棋譜の解説 | |
(31手目▲6六銀) | 形を決めすぎの感があるが△4五歩の筋もいずれ生じるので仕方なしか。本譜の桐山さんの構想にはびっくりした。 |
(39手目▲2六歩) | ▲5五歩は△5二飛で▲5四歩△同銀▲5五歩に△6六角の強襲で自信なし。 |
(49手目▲7五歩) | 25分の長考で指した手。第1感は▲6三歩だったが△同飛▲5五角に△5三金!で自信なかった。以下▲6四角△同金▲5二銀は攻めが薄いし△8四の角がいつでも切れるのでさすがにダメだろう。 ▲7五歩に△同角なら角を95に出る味が残るし、66に銀が出たとき角に当たる。桐山さんも同意見だった。私のほうが作戦負けであろう。 |
(58手目△9五角) | さすがに△5七桂成は攻めが切れるだろう。持ち時間も長いし受けきる自信があった。 |
(64手目△6一飛) | △7九銀は左桂を捌いたことになりさすがにできないと思った。しかし冷静にみると十分な手ではある。こっちも▲2五歩からガンガン攻める展開にするしかないが。 |
(72手目△3二金寄) | △3三金の1手だと思う。本譜は角筋のラインが気になる展開に形勢は少し悪いぐらいか。 |
(78手目△2四銀) | △1四銀の1手であった。それならその後の▲2三歩の効果が薄かった。このあたりから桐山さんは秒読み。 |
(98手目△5一飛) | 敗着だと思う。穴熊らしく△8八飛成として以下▲6一桂成に△6七歩成に▲6二飛に△4二歩で苦しいかもしれない。と金を抜くのは△4九角がある。▲6六角と攻防に角が使える展開となっては逆転。そのあとの△4九角は▲4二金をうっかりした手でまだしも△4二歩と我慢するところか。 |
(113手目▲4五桂) | 詰めろでないが△7六馬が動くと▲7三桂がピッタリ働いて詰んでしまう。正直ついていると思った。 |
(127手目▲7四角) | やっと勝ちを確信。詰めろ逃れの王手でぴったりである。 |
序盤はひどすぎたが中終盤から自分の持ち味が出せたと思う。しかし90分の内容としてはまだまだ不満足であり今後プロの公式戦で指す機会ができたらもっと序盤を強化したい。
今回で日本選手権は2回目となる。社会人日本一と学生日本一が対戦する夢の舞台。その中に自分がいることができるのは本当に幸せなことである。
今回、自分自身勝つには勝ったが、この内容では学生代表として情けない。これからの課題を残した一局となった。また、チームは惜しくも負けてしまった。この点は来年への宿題が出来たと思っている。来年もこの舞台に学生代表として立ち、日本一になれるよう頑張っていきたい。
最後に、毎年このような大会を開いてくださるリコーの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
社会人になってからも、いつかまたどこかで対戦したいと思える相手だった。