イベント・レポート

全日本選手権Web中継をやって(レポーター編)

年月日:2005年2月11日(祝)

場所:東京都大田区「(株)リコー・大森年金会館」

レポーター:西田 文太郎

【朝8:11一回目の中継開始】

  • 朝、メールを観ると馬上から今日のプログラムが届いている。早速中継第一弾として、掲示する。

    【会場へ行くまで】

  • 朝、かなり早く家を出る。天気は雲が多めで、時々太陽が顔を出す。新代田を9時過ぎのバスに乗れた。道は空いていて、30分で夫婦坂につく。交差する二本の坂の頂点だとばっかり思っていたが、どちらの坂も中腹地点だ。
  • 途中ガソリンスタンドでユニフォーム姿のスタンド員が箒を持って掃除している姿が新鮮に映る。また東急バスでは、運転手さんを「サ−ビスプロバイダー」と呼んでいるのには、驚く。
  • 社団法人日本将棋連盟の4段となり、将棋で食べている人をプロ棋士という。将棋では食べていないけれど将棋を指す人をアマ棋士という。いわば趣味で将棋を指す人だ。メインストリートに仕事を持ち、楽しみのために将棋を指す人たち。それでも将棋は勝負事だから、勝ち負けが決まり勝てば嬉しいが負ければ悔しい。我々は将棋とどうつきあっていくのか、人それぞれ、楽しみ方も多様であっていいわけだ。
  • そんな中で、プロ棋士と戦って通算15勝6敗と7割以上の勝率を誇るアマ棋士がいる。彼は、今将棋で食べることの意義を悟り、プロ棋士になりたいと思うようになった。そういう記事が将棋世界3月号に載っている。応援するスレッドが将棋パイナップルにできている。
  • その人の名は瀬川晶司さん、今日の社会人代表NECチームの大将だ。今の(社)日本将棋連盟の規約では、瀬川さんにプロ棋士になる道はない。しかしながら、道なき道を行く姿の背中に男をみる。

    【中継第2弾以降】

  • 会場が、殺風景だったので、鉢植えの花を二つ置いてみた。小振りで目立たないが、ないよりはだいぶいい。しかし誰か気づいてくれる人はいるのだろうか。ふふふ。
  • 会場の一角にWeb中継コーナーを作り、パソコンなどをセットする。
  • 12:15場所紹介をアップ。
  • さらに12:18チーム紹介をアップする。掲示板では12:25になっている。この時間差は、掲示板システム上のものだ。
  • さて、会場では対局に先立って、メンバー表交換が始まった。大将から順に双方の出場者の名前が発表され、中央のホワイトボードに、星出の立派な字で記載されていく。
  • 掲示板時計で12:33メンバー発表。
  • 続いて、対局者プロフィールをアップする。
  • 掲示板時計で12:54対局開始。振り駒のあと、戦形も少しレポートする。
  • しばらく将棋部の運営会議のため席を外す。この間中継はなし、将棋倶楽部24の棋譜は進められる。
  • 1時間経過時点で、戦形をアップ。
  • 14:26に各対局者の残り時間をアップする。掲示板では14:38となっている。
  • 掲示板時計14:54に最初の秒読みをアップ。これは四将戦。
  • 続いて、三将戦、七将戦も秒読みになる。
  • 掲示板時計で15:26三将戦が終わる。15:33四将戦、15:37七将戦、大将戦、15:41六将戦。これでNEC優勝は決定した。直ぐに副将戦も終わる。15分の間に六局が終了した。対局開始後約3時間だ。今回は持ち時間が各75分で、棋譜係による秒読みが1分未満だ。
  • 掲示板時計で16:38、約1時間遅れて六将戦は立命館大学が勝った。この間、ヨーロッパにいる瀬良さんから応援をもらう。また坂東香菜子さんのインタビューができた。

  • 結局約4時間で、Web中継は終わった。将棋クラブ24の観戦者チャットはピーク時に500人を超えた。どうやら、対局をみながら掲示板の中継もみてくれていたようだ。

    【中継今後のために】

     気づいたことを忘れないように書いておこう。思いつき順。

    1. 掲示板でのアップは、機能的に不満。写真や、できれば動画もアップしたい。
    2. 今回は、回線を自分の契約プロバイダーを使ってやったが、都度料金なので、請求が心配。
    3. 会議による、中継中断は、どうだろう。まあ、それほど中継するネタもないか。
    4. 対局が始まってからの中継は、いそがしいから、漢字変換や記入フォーマットなどあらかじめ工夫をしておくといい。
    5. 一人で7局は、終盤はすべてを見るのは、無理がある。しかし全体を見渡した感じは残せる。

    【大会の運営について】

     大会の運営について、参加者や、見学者に聞いたこと。思い出し順。

    1. 持ち時間は、75分でも良い。(Eさん)
    2. 持ち時間は、90分がいい。(Nさん)
    3. 盤・駒気持ちよくさせた。(Sさん)
    4. 秒読み、チェスクロックに比べて、人に読んでもらった方がはるかによい。(Sさん)
    5. あっという間に、食べるものがなくなった・・・(Bさん)

    【終わりに】

     対局者の皆さんはもちろん、会場にそしてWebに応援・観戦に来ていただいた皆さん、有難うございました。
     今回は、リコー将棋部管理人平田聡の提案から始まって、将棋倶楽部24の久米さんから特別ID枠を貸していただけたので、掲示板での速報と将棋倶楽部24での大将戦対局アップと2本立てで、発信することができた。久米さんに感謝します。
     遠くオランダに赴任している瀬良司や熊本は天草の田尻隆司の応援メッセージももらって、嬉しかった。大会運営を仕切った馬上勇人、主将の山田洋次、会場設営を手伝ってくれた部員、駒を貸してくれた部員、みんな力を合わせて、初の手作りのWeb中継が無事にできてとても嬉しい。
     これからもリコー将棋部、力を合わせて楽しくやっていきましょう。


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