イベント・レポート

第12回社会人将棋団体リーグ戦 第3日

 〜〜〜リコー2軍全勝、1軍失速〜〜〜

日時:2001年9月16日(日)10時〜

場所:港区海岸「東京都立産業貿易センター」

リポータ:西田 文太郎 e-mail : nishida@cs.ricoh.co.jp


【旧芝離宮恩賜庭園】

 JR浜松町駅から産業貿易センターに向かって歩くとガードをくぐってすぐ右手に芝離宮庭園がある。まだ、残暑はあるものの、歩けないほどではない。150円払って、中にはいる。首都高速や、JR、モノレールなど周辺は乗り物の騒音がひっきりなしで、かしましい。
 中央には池があり、水は心を解放してくれる。潮入の回遊式築山泉水庭で、潮の干満を利用して水辺に変化を持たせたものということだが、今は水門は閉ざされたまま、水も澱んでいる。いかな名園もせっかくの売り物が機能しなくては、さえない。
 とはいっても、藤棚や雪見燈籠など、工夫が忍ばれて、しばし江戸に思いをはせる。足下に目をやると、シオカラトンボや赤とんぼが飛んでいる。都心ではほとんど見かけることが無くなったので、子供の頃を思い出し、トンボを追いかけ回す。
 緑の草に混じってタンポポが元気に咲いている。蝉のややかすれた鳴き声も聞こえる。朝早いせいかカラスも居なくて、いい。
 大きな鯉が口をぱくぱくさせてよってくるが、どうも鯉と鳩は好きになれない。もっとも恋人と一緒なら、話は違うだろう。
 こういう庭によくある「西湖」を模した堤がある。西湖を知らないから、ピントは来ない。4万へーべーの庭に暮らせば、ものの見方もおおらかになるかもしれない。
 リラックスしたところで、今日の展開をイメージする。隠し球の登場で、今日の2軍はゆとりの試合になるだろう。


【第一試合:千葉工業大学OB】

 隠し球というのは、谷川俊昭である。体調を崩していたので、今年は2軍ででることになった。谷川、藤原、宮田と並べばさすがに、3部リーグでは手厚い。もっとも七将に深夜残業の平田に代わり西田がでたため、足を引っ張りぎりぎりの4勝3敗での勝ちは冷や汗ものだった。


【第2試合:富士通テイーメイツ】

 昼からは平田が来たので、七将に入れて、万全の体制。と思ったものの、今回も4−3勝ちと危ない橋を渡ってる。もっとも富士通にも島達郎さんという強豪の名前があるから、無理もない。


【第3試合:NTT】

 NTTには、大山、木村といったお名前があり、極めつけは高倉健さんまで入っている。ここまで快進撃の岡田がその健さんに負かされている。今回もきわどく4−3勝ち。効率がよいといえばその通りだが、こんな筈ではなかったが、中原と平田が珍しく調子が出ないようだ。

【第4試合:新日鐵】

 ここは、慶応将棋部の主将をやって、王座戦初優勝を勝ち取った任田有孝さんがいる。藤原との右玉戦が面白かった。藤原がすいすいと指し、好調に攻めていたが、寄せでゆるんでしまい、逆転負けを喫している。
 しかしチームは5勝2敗と順当に勝った。これで、今日は4連勝。通算でも10勝2敗と2位をキープした。
 今年は、場所の都合で入れ替え戦をやらないので、1位から3位は無条件で昇級となっているので、これで、昇級はほぼ間違いないところまで来ている。トップの東京都教職員は3番手につけている北千住猛爆隊に一つ負けたが他は圧勝で、最終日にも負けるとは思えないから2位を目指すことになる。

 谷川の4連勝は別格として、宮田、岡田が10勝2敗と大活躍でGMとしては、楽である。長島が張本、落合、清原などを引っ張ってきた気持ちも分かる。計算できる即戦力は心強い。


【リコー3軍】

 3軍は、GM伊藤の苦心のオーダーにも関わらず、4連敗を喫してしまい最下位になっている。最終日、頑張らないと、降級の危機である。


【リコー1軍】

 第2日まではまずまずの結果できていたが、今日は3−4負けを二つ食らってしまい、大きく後退してしまった。腹いせにスーパーゴールドに一矢報いたのがせめてもの救い。太田が今日も3勝1敗と好調だ。弁も立つの部内では舌好調ともっぱらの評判だ。それでも、6位につけているので、最終日次第では豪華な賞品が狙える。

 最終日は、1部リーグと3部リーグは開催日が異なるので、応援に行けないかもしれない。お互い、賞品めざし、頑張りましょう。



 (完:記01年10月8日)


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