全日本選手権自戦記 00.2.5 山田 洋次 <棋譜>

 

  自分にとって2回目の全日本選手権大会。
去年に引き続き、この大会に出場しました。
しかも、去年の5将から、今年は大将での出場に
決まっていたので、楽しみでした。
出るからには、大将なので、週刊将棋に載るだろうから、
恥ずかしい将棋を指せないと自分に言い聞かせました。
(結果的には・・・色々な事情で、載らなかった、残念。)



一日一局だけなんて、アマチュアでは、全くといってないだろう。
のんびり対局できる反面、その日の勝率は、
10割か0割と、はっきり二分されるので、
勝たないと、一日が暗くなってしまう。
大将だから、多分、河原さんだろう。
実現したら、多分史上初の、社会人が学生より、年下対決になる。
高校時代、自分の一つ上の高校竜王だから、強さは、分かっているつもりだ。



  当たりが決まり席に着いた。
目の前は、やはり、慶応のエース、河原氏だ。強敵だ。
と同時に、慶応の中で、一番、当たりたい相手だった事も確かだ。
年下なので、玉か王か悩んだが、お互いの合意で、
今回は、自分が社会人代表という事で、決着した。



  初手76歩、カメラに取られての緊張する一瞬。
せっかく60分も持ち時間があるので、自分の得意(?)の矢倉にしよ
うと決めました。
  陽動振り飛車をやられた。
全くの予想外だったが、対陽動振り飛車は、密かに得意だったので、
個人的に、全く不満がない。



  18手目に、ノータイムで、角交換を挑んだ。
ノータイムなのは、実戦経験と、自分の感覚がそうさせた。
ただ、60分の持ち時間を使い切れないのではとの危惧が・・
実は、昨年も、40分も余してしまった事を思い出した。
60分60秒なんて、普段忙しいのと機会がないので、
なかなか指せない条件なので、将棋を満喫したい思いだ。
  


途中、河原さんに失着がでた。
金を見捨ててきた手だ。
元気がいい手だが、さすがに、無謀すぎた。
以下は、面倒を見てから、どう決めるかの将棋になった。
今回の勝敗は、自分は、幸いしたものの、
チームは、負けてしまった。
この結果に関しては、素直に負けを認めるしかないし、
また、来年、挑戦者として、この舞台に帰ってきたいと思う。



P.S
  来年、もし、出場するのであれば、
  個人的には、持ち時間1時間を使い切ってみたい。
  今年より、もう少し、将棋が好きになっていたいとも思う。
  個人的に残念な事は、週刊将棋に棋譜が載らなかった。
  来年以降の楽しみにとっておこう。
  来年の21世紀初の、この大会の出場を目指している、学生・社会人のみなさん、
  その他もみなさんにとって、今年がいい年でありますように。





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