kifu0010
【大会名称】
リコー三愛グループ 第20回 東京支部将棋大会 A級決勝
【対局者 】
▲西田 文太郎 × △樋口 芳久
【対局日 】
1995年5月18日
【対局場所】
(株)リコー 青山事業所 2階食堂
【持ち時間】
30分切れ負け
【解説】西田文太郎

 対戦相手の樋口さんは、定年退職されたOBの方であるが、お元気で若々しい攻め将棋が特徴だ。
 以前は、立石流をよく指さされていたが、最近は、横浜の道場で研究し矢倉など相居飛車も指すようだ。
 対戦成績はほぼ五分だがこの頃は大事な試合でよく負かされているので、この辺で一矢報いておきたいところだった。

 振り駒で先手を得て、相横歩取りの△3三角戦法になった。
 序盤は見よう見まねで進められるが、35手目の
▲7七桂からは知識がないので私にとっては未知の戦い。

 41手目▲2六飛で飛車の置き場所が悪く駒を進められなくなった。
 43手目▲3六歩で急に悪くなったので暫くは我慢の連続で苦しかった。
 78手目△3七銀が決めに来た手だが、チャンスと感じて長考した。
 83手目▲6一銀不成りが詰めろかどうかを読んでいたが、読み切れず詰めろのつもりで進めた。

 後の検討で、確かに、

  ▲5二飛△3一玉▲3二飛成△同玉▲3三歩成△同銀▲2四桂△同銀▲2三金△4二玉▲3四桂

 以下何処へ逃げても頭金で即詰みを確認できたが、対局中、詰め手順中の▲2四桂は発見出来ていず、84手目△3一玉に換えて、△3八成銀ならこの詰めを残り3分で発見できたかどうか判らずとてもラッキーだった。

【棋譜】

1 ▲7六歩 2 △3四歩 3 ▲2六歩 4 △3二金
5 ▲7八金 6 △8四歩 7 ▲2五歩 8 △8五歩
9 ▲2四歩 10 △同歩 11 ▲同飛 12 △8六歩
13 ▲同歩 14 △同飛 15 ▲3四飛 16 △3三角
17 ▲3六飛 18 △8四飛 19 ▲2六飛 20 △2二銀
21 ▲8七歩 22 △2三銀 23 ▲3八金 24 △7二銀
25 ▲5八玉 26 △5二玉 27 ▲1六歩 28 △1四歩
29 ▲9六歩 30 △9四歩 31 ▲4八銀 32 △8八角成
33 ▲同銀 34 △3三桂 35 ▲7七桂 36 △6四歩
37 ▲7五歩 38 △8二飛 39 ▲8六飛 40 △8四歩
41 ▲2六飛 42 △6三銀 43 ▲3六歩 44 △2五歩
45 ▲2八飛 46 △7四歩 47 ▲3七銀 48 △7五歩
49 ▲3五歩 50 △7六歩 51 ▲4六銀 52 △7七歩成
53 ▲同銀 54 △4二桂 55 ▲3七桂 56 △2四銀
57 ▲5六角 58 △3六歩 59 ▲3四歩 60 △3七歩成
61 ▲同金 62 △3四桂 63 ▲同角 64 △4四桂
65 ▲6六歩 66 △5四銀 67 ▲6七角 68 △3六歩
69 ▲3八金 70 △7二飛 71 ▲7六歩 72 △7三桂
73 ▲3四歩 74 △4五桂 75 ▲同銀 76 △同銀
77 ▲同角 78 △3七銀 79 ▲6三銀 80 △4二玉
81 ▲7二銀不成 82 △2八銀成 83 ▲6一銀不成 84 △3一玉
85 ▲5一飛 86 △2二玉 87 ▲2三歩 88 △1二玉
89 ▲2二金 90 △同金 91 ▲同歩成 92 △同玉
93 ▲3三歩成 94投了