トップページイベント・レポート> 第19回全国障害者将棋大会

イベント・レポート

第19回全国障害者将棋大会

年月日:2006年10月1日(日)

場所:川崎市中小企業・婦人会館

リポータ:宮田 暁

 第19回全国障害者将棋大会が、10/1に神奈川県・武蔵小杉駅前の川崎市中小企業・婦人会館で行われました。私は、今回の出場で5年ぶり3回目で優勝を果たす事が出来ました。嬉しいです。

 当大会の詳細を以下に書きますね。

 私は手話通訳を申告していたので、手話通訳が付いていました。他にも聴覚障害者がいるので、3名です。もちろん参加者は聴覚障害者だけでなく視覚障害者、内部障害者、肢体障害者などがいます。

 私は、手話通訳のお陰で大会の進行や話が良く分かって助かりました。聴覚障害と関係しない障害者や運営スタッフとの会話では、手話通訳者を呼んで通訳してもらっていました。やりやすかったです。手話通訳者さん、ありがとうです。

 当大会では、1〜3部に分かれていました。
・1部は10名
・2部は20名くらい
・3部は30名くらい
でした。

 私は1部に出場しました。1〜3部全て4戦で終了します。試合システムはスイス式システムと呼ばれる方式で、組み合わせ当たりや順位を決定します。このシステムは囲碁やチェスなどのテーブルゲームで広く使われているシステムであり、少ない試合数で順位を決定出来る効率的なシステムなんです。

 以下に各試合および大会の流れを載せますね。将棋を知ってる人でないと理解出来ないところがあるかも。そうだったらごめんなさい。

【1戦目:Tさん】

 序盤の段階で銀タダ取りする事に成功し、そのまま勝ち切れた。銀がただで取れてしまう事を相手はうっかりしたのだろう。

【2戦目:Kさん】

 彼は01年05年本大会の優勝者である。こちらも中盤の段階で金タダ取りに成功し、そのまま勝ち切れた。こちらも、金がただで取れてしまう事を相手はうっかりしたのだろう。1戦目とは、流れがまるっきり違うが、ただで重要な駒が取れたと言う点では似ている。

【3戦目:Mさん】

 終盤の始めの段階で、私の自陣の5筋にと金が作られたが、優勢を意識した。しかし、角の利きの見落としで意味の無い手を指してしまい、その手が急転直下の敗着に。そのまま負けた。
 負けた時点でもう優勝はないと思ったが、3戦目終了時点で全勝者がいなくなったため、私にも優勝の可能性があると分かった。しかし、スイス式システムによるポイント制なので、残りの4戦目を勝っても勝ち数が同じ人が現れた場合、私にポイントが足りなくて優勝出来ない可能性はある。次の残り1戦を勝つつもりで臨んだ。

【4戦目:Nくん】

 彼は中2で、本大会では最年少(と思われる)の少年である。なかなか筋が良く強かった。序盤の段階で私のうっかりで相手に馬を作らせてしまったが、こちらもお返しにと馬を作る事に成功する。Nくんが私に馬を作らせない手順はあったと思うのだが、発見出来なかったらしい。そのままの勢いで、形勢に差を付けて最後は即詰みで討ち取った。
 この時点で3勝1敗が私を含め2人出てきたが、私が9ポイントで、もう1人は8ポイントであった。
 1ポイント差で私の優勝が決定した。嬉しい。
 優勝が決定した時点で、運営スタッフの1人から、私に原稿依頼された。近代将棋と言う月刊雑誌に、原稿を載せたいので書いて欲しいと。。800字だ。私は、10/10までに原稿を提出する約束で了承した。

【表彰式】

 午後4時から行われ、1部優勝の私には、トロフィーと表彰、賞品が手渡され、その様子が撮影された。

【表彰式後】

 締めの挨拶である。手話通訳付きだ。やっぱり手話通訳があると安心する。
 その後は表彰された方々の集合写真である。私は中央だ。隣に若い女流将棋プロが並んでいる。その後、会場を元に戻す作業に入り、私を応援してくれた人たちに挨拶して、別れた。

 ボランティアで参加されていた方々で知っている人が多く、手話通訳者も含め私を応援してくれて嬉しかったです。お陰で優勝出来たんだと思います。来年、都合が大丈夫であればまた参加して、再度の優勝を果たしたいです。
 近代将棋と言う雑誌に私の原稿が載りますので、期待してください。いつ載るか分かりませんが、恐らく、11月号か12月号になると思います。

 長文になりましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございました。


【前のレポート】 【次のレポート】 【イベント・レポート】

Copyright (C) 1999-2006 Ricoh Co.,Ltd. All Rights Reserved.