イベント・レポート

第10回社会人団体リーグ戦第3日

年月日:1999年9月11日(日)

場所:東京都港区長谷工体育館

〜〜〜残暑、リコー踏ん張る〜〜〜

リポータ:西田 文太郎 e-mail : nishida@cs.ricoh.co.jp


【さすがの残暑】

 9月になっても30度を超える日が続く。それでも朝のうちはまだ過ごしやすい。人や車のまばらな都心を悠々と歩く。

 しかし、昼を食べに外へでると、確実に太陽は遠くなっているはずだと思いながらも、現実の残暑は厳しい。ワンブロックほども歩くと汗がシャツにまとわりつく。

【全軍ピンチ、されど】

 2日目まで終わって1軍は、2勝4敗と降級入れ替え戦の芽が出ている。2軍は5勝3敗と、無条件昇級は絶望となっている。3軍は3勝5敗と勝率5割までもう一息といったところだ。

 優勝という目標は遠くなっても、盤の前に座れば、勝ちたくなるのが将棋というゲームだ。大勢の出場者でごった返す中、メンバーもそろってきた。毎度のことながら、もう少しスペースがあればいいのにと、残念に思う。

【第1局】

 一部リーグのリコー1軍(大将から順に野山、瀬良、菊田、山田、谷川、牧野、藤原)は蒲田大嘉チームとの対戦。このチームとは、我が2軍が3年ほど前に当たって粉砕された記憶がある。蒲田将棋クラブの別動隊だ。今年一部に昇級したようだ。

 四部リーグ青のリコー2軍(大将から順に椋木、田中、小林、ライエル、宮田、庭野、西田)は、北習志野F研Uが相手だ。私は七将ででることになった。先手番で、横歩取り模様の出だしだったが、ふと相掛かりをやってみたくなって、3四の横歩をとらずに、2六に飛車を引いてみた。

 ところが、形は同じなのに、最初からの相掛かりと比べどうもリズムが合わない。たとえば自宅の住所を頭からならすらすら言えるのに、途中からだと上手くいえないようなもどかしさだ。

 それでも端からごりごり攻めてみたけれど、敵は落ち着いている。大苦戦の中、敵が一枚しかない持ち歩を打ったので、「しめた、飛車を打てば相ゴマがない」と、喜んで飛車を王手でうち下ろした。

 すると、それまで悠然と指していた敵が、目にも留まらぬ早業で、その飛車を駒台に乗せている…ギャッ…なんとそこは馬筋だったのだ。

 四部リーグ白のリコー3軍(大将から順に槙、鈴木、佐々木、土肥、竹中、徳増、安宅)は北千住猛爆隊たまごというチームとだ。

 結果は1軍と2軍が5勝2敗、3軍が4勝3敗で、幸先良い出足となった。

 第2局】

 1軍(野山、瀬良、佐々木、菊田、山田、谷川、藤原)は宿敵プロセス資材が相手だ。一部の12チームの中で単一企業で頑張っているのは、この二チームの他にはNECだけだ。大将戦は、野山・遠藤の激突となり、振り穴対野山式角田流の面白い一局だった。詳細は棋譜鑑賞で堪能してもらいたい。

 

 2軍(椋木、田中、小林、ライエル、宮田、吉中、庭野)は駒沢大学OB会相手。私は1回お休みで、これ幸いと、雑誌を探しに出かけた。会場に来ていた知り合いから、私が応援している某マドンナがスキャンダルに巻き込まれているという話を聞いたからだ。

 記事を手に入れてみたけれど、なんだかよく分からない。いずれにしても彼女が元気であって欲しいと願う。

 3軍(佐々木、竹中、槙、土肥、鈴木、安宅、須田)は、北習志野F研V戦。若きGMの伊藤が大将に座っていない。いぶかしんで聞くと、遅刻したので、自身罰を科して2局の出場停止処分にしているのだという。なかなかやるものだ。しかし、戦力のことを考えれば、罰は反省会に出て反省することとかにして、試合にはでて欲しかった。

 結果は1軍が3勝4敗の惜敗、2軍は5勝2敗で連勝、3軍は3勝4敗だった。

【第3局】

 1軍(佐々木、瀬良、野山、山田、菊田、谷川、牧野)は、東工大OBチーム戦。リコーとしては久しぶりのベストメンバーが座っている。

 2軍(椋木、小林、宮田、ライエル、吉中、庭野、西田)は将棋の王様というチームが相手だ。田中さんは昨夜中国語の勉強をしすぎたようで、眠いといって帰ってしまった。

 3軍(伊藤、槙、佐々木、土肥、鈴木、徳増、須田)は沖電気工業第2チーム戦。やっとペナルティがとけて大将に伊藤が復帰した。

 結果は1軍が5勝2敗、2軍が6勝1敗、3軍が2勝5敗となった。

 これで、1軍は通算4勝5敗となり、6位に盛り返した。最終日次第だが、降級のための入れ替え戦に出なくて済む可能性が高くなった。

【第4局】

 2軍(椋木、小林、宮田、ライエル、吉中、西田、庭野)は千金というチームが相手だ。「一歩」という飲み屋さんのチームと対になっていて、合わせると「一歩千金」と洒落になっている。他にも「あり」と「なし」という対のチームも出場している。ネーミングでも楽しんでいるチームがあるところが社団戦らしい。

 3軍(伊藤、竹中、徳増、土肥、安宅、須田、鈴木)はセガエンタープライゼス戦。

 

 結果は2軍が5勝2敗とこの日4連勝、3軍が2勝5敗と3連敗となった。

【個人の調子】

 1軍では山田が8連勝と無傷で突っ走っている。瀬良、野山、佐々木は安定している。今年は菊田、谷川の不振が予定外で、3勝4敗が4試合もあり、惜しい負けが多い。ということは、やはり実力的には、優勝を狙えるチームである。

 2軍では椋木が9勝、小林、宮田が各8勝、吉中7勝と好調だ。

 3軍では、鈴木6勝、土肥5勝と頑張っている。

【有り難いホームページ】

 本稿を書くに当たって、東大将棋部の香山健太郎さんのホームページの結果表が有り難かった。掲載が早いし、見やすいし、上手くできている。ここでお礼を申し上げたい。

 また、東京アマチュア将棋連盟のホームページも準備中ということで、今後に期待したい。毎回、レポートを書くときに、データが少ないため苦労しているので、大いに助かる。

99年9月23日 記

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