イベント・レポート

第1回真夏の将棋まつり

年月日:1999年8月1日(日)

場所:川崎中小企業婦人会館

リポータ:菊田 裕司 e-mail : yuuji.kikuta@nts.ricoh.co.jp


第1回真夏の将棋まつりが開催された。

主催は日本アマチュア将棋連盟で後援が東京アマチュア将棋連盟ということだ。もともとは一つの団体だったのだが何らかの事情で東京アマ連という形ができてしまったそうだ。この2つの団体にはいろいろな経緯があったようだが、最近になって復縁しつつあり、今回はこのような形で協力することになったらしい。私のようなただの一選手にとってはこのようなことはあまり関係ないし興味もないが、同じアマチュアの団体なのにいがみ合っていたのはどう考えてもおかしい。やはり将棋をする人は個性的の人が多いのでそれを束ねるのは大変なんだろうが、これからはこのように協力しあって欲しいものだ。

さて今回参加する大会は「プレ団体グランドチャンピオン戦」。「プレ」というからにはいずれ本番もあるのだろうか。

リコー(職団戦優勝)の他にプロセス資材(社団戦優勝)、蒲田将棋クラブ(道場対抗戦優勝)、東大・早大混成チームという4チームで総当たりリーグを行うというものである。

この他に早指し最強戦、女性将棋大会、プロ棋士による指導対局、早詰めタイムレースなどが行われた。

会場の川崎市中小企業婦人会館は以前読売日本一をやっていた会場らしいが私は始めてで駅の回りをうろうろしていたら谷川さんに出会った。以前とはだいぶん景色が変わっていたらしいく、他の人はわかるんだろうかと心配している。やはり先週のこともあり、まずはメンバーがそろうかどうかが問題だ。しかし程なくしてメンバーがそろいまずは一安心。

 リコーのメンバーは上から山田、菊田、谷川、牧野、椋木、宮田の1.5軍と言ったメンバーで正直このメンバーでは優勝はおろか、全敗しないことが目標かなとひそかに思っていた。

実はこの大会の話があったときに、リコーでは職団戦優勝チームと学生王座戦優勝チームとの対決である「日本選手権」を主催している関係もあって、この大会に参加する意義がわからないという意見もあってメンバーが万全にはそろわなかったのである。私自身も大会の意義には疑問を感じつつも、せっかく大会に招待してもらってただで強い人と指せるのだからむしろ喜んで参加した。

初戦は学生チームと。このメンバーの中では一番きつくないという感じで、ここで勝って勢いを付けたいところだ。逆にここで負けると全敗のピンチだ。

大将戦は山田−細川戦で、洋次の金沢での5手目負ければ敗着というのが記憶に新しい組合せ。相変わらず両者あやしい序盤戦だ。

副将戦は菊田−下山戦。がっぷり四つの相矢倉。

三将戦は谷川−今村戦。谷川さん得意の矢倉急戦棒銀だが、あまり良くなったのを見たことがないので心配だ。

私の将棋は途中かなり良くなって楽観したが、秒に追われて一時は完全に逆転模様。最後は訳が分からなかったが何とか残していたようだ。

他を見ると2−2で大将戦を残すのみとなり、細川氏は入玉していたものの駒がほとんど無く投了。まずは快調な出だしとなった。

山田○−×細川

菊田○−×下山

谷川×−○今村

牧野○−×内藤

椋木×−○田口

昼食休憩のときに一家揃ってきていた藤森保さんを見つける。今回は蒲田ではなく早指し最強戦の方に参加していた。小泉有明氏に飛車得の必勝の将棋を落としたそうだ。しかし哲也君のほうは順調に勝ち進んでいる。やはり早指しは若いほうが向いているようだ。山田康平氏も小泉氏に大頓死で負けたらしい。詰キストも筆の誤りか。

二局目はプロセス資材と。向こうはフルメンバーできつそうだ。

大将戦は山田−石田戦。石田氏の雁木に矢倉で作戦勝ちに見える。

副将戦は菊田−遠藤戦。遠藤氏の四間飛車穴熊に端攻め戦法。野山さんが最近よくやっているので、私もたまに真似をしている。

三将戦は谷川さん意表の三間飛車に小林さん最近愛用の6筋位取り左美濃。

私の将棋は終盤よれて負けがあったが遠藤氏が見逃し最後は大差となった。

山田は途中おかしかったらしいが何とか勝ち。

しかし下3つは負け2−3となった。

山田○−×石田

菊田○−×遠藤

谷川×−○小林

牧野×−○諏訪

椋木×−○河上

 二局目を終わったところで星勘定してみるとリコーは次に4−1なら自力優勝だ。しかし最強蒲田に4−1はきつい。

向こうはそこまで2敗の伊藤氏に変えて石井氏を投入。上から青柳、長岡、島、重田、石井という並びで「職団戦・社団戦オールスターチーム」といってもいい豪華さだ。

対してリコーは椋木さんが仕事に行くというので宮田君を投入。石井−宮田のそっくりさん(?)対決が実現した。

大将戦は山田−青柳戦。変則的な序盤だ。

副将戦は菊田−長岡戦。相英春模様から相矢倉へ。

三将戦は谷川−島戦で、先日の社団戦と同じ当たりだ。谷川さんの矢倉に島さんの銀矢倉。

大将戦はいきなり激しい戦いとなったが青柳さんに誤算があったか洋次があっさり勝っていた。これで洋次は先週の社団戦に続いて全勝。強い!

私のところは長岡さんのハードパンチをもろに食らってあえなくノックアウト。途中からは粘りようもなかった。

結局終わってみると2−3となり、総合成績では3位となった。

山田○−×青柳

菊田×−○長岡

谷川×−○島

牧野○−×重田

宮田×−○石井

早指し最強戦は結局小泉−小林悟の決勝となり小泉氏が優勝した。やはり山田、藤森と大逆転したツキが大きかったようだ。哲也君はベスト4(8?)だったようだが大したものだ。

ほかの催しはあまり見られなかったが、盛況だったようで第1回としては成功と言えるのではないだろうか。今後も続いていってほしいものだ。Copyright (C) 1999-2003 Ricoh Co.,Ltd. All Rights Reserved.