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イベント・レポート

第11回アマチュア竜王戦

〜〜〜ベストエイトに田尻君、でも満足しないで〜〜〜

月日:98年6月27日(土)〜28日(日)

場所:中央区東京ホテル浦島

リポータ:西田文太郎 e-mail : nishida@cs.ricoh.co.jp


【歓迎会】

 昨年に続き熊本県代表を獲得した田尻君が前夜祭を断念してリコー将棋部の歓迎会に出席してくれた。前夜祭に出ないと鬼ブロックにはいるという恐ろしいジンクスを知っていながら。

 赤坂の飲み屋で、彼は豪快に飲んだ。明日大丈夫だろうかという心配は無用のようだ。会社を辞めて熊本に戻って4年になるという。久しぶりに会えて私も嬉しいが、彼はもっと嬉しいのだろう。周りには、谷川、瀬良、南、藤森といった懐かしい戦友たちがいるのだ。中には、4年ぶりという人もいる。

 熊本に戻ってしばらくは気が抜けていたようだが、昨年、今年と徐々に復活してきている。アマ名人にも来ることになっているので、今年は少なくとも2回会える。その勢いで合宿にも来てくれるといいのだが。交通費が高すぎる。


【晴海埠頭公園】

 晴海の東京国際貿易センターがなくなって、めっきり訪れるチャンスが無くなったので、埠頭公園に行ってみた。珍しく、パートナーを誘い出すことに成功したので少しラブラブ気分に浸れるかもしれない。

 レインボーブリッジが目の前に横たわり、海の広々感は薄れたけれど、大きな観光船が行き交い強い風が気持ちいい。ついでに、晴海客船ターミナルに行って、一番上まで上ってみた。なかなかいい。土曜日の昼で、ほとんど人が居ない。

 さすがにすれ違うのは若いアベックばかりだ。こちらは随分くたびれているので、奇異に映ったかもしれない。


【ライエル・グリンベルゲン見事1勝】

 会場に行くと、リコー将棋部の特別部員のライエル・グリンベルゲンが将棋盤に向かって棋譜を採っている。予選リーグで、1勝2敗だったという。全国大会で、一つでも勝つなんて、すごい快挙だ。彼も、一つ勝てて嬉しいと、素直に喜んでいる。

 それにしても何故ここにライエルが居るんだろう。パンフを見ると、招待選手で、他の外人の名前が載っている。さては、急に都合がつかなくなってライエルにお声がかかったのだなと悟った。後で聞くところによると、やはり予定の人がパスポートか何かの都合でこられなくなって、ライエルに主催者から木曜日に出場要請があったらしい。

 我がパートナーは一瞬会場を覗いたけれど、あまりにも違和感が有りすぎると、そそくさとコーヒーを飲みに行ってしまった。これで二度と一緒にはこないだろう。はかないラブラブ気分となった。


【田尻は悠々枠抜け】

 予選リーグは各ブロック代表が抽選で、1組から14組までに分かれ、4人が対局して2連勝者がまず通過し、1勝1敗の人は隣のブロックの1勝1敗の人と戦う。合計28人が決勝トーナメントに進むのだ。

 田尻君は、1組で、ジンクス通り金子タカシ、木村秀利、天野高志という鬼ブロックだったが、2戦2勝であっさり通過している。

 更に、この日のうちに行われる決勝トーナメントの一回戦も通過している。快調だ。






【決勝】

 翌日曜日。少し遅れて到着したら、田尻君は残念ながら、準々決勝で、アマ名人2回の大分代表の早咲誠和さんに破れてしまった。ここまで来て九州同士で当たらなくてもとは思うものの、しょうがない。

 ベスト4は、その早咲さんと大阪の若手のホープ木村秀利さんが対戦、また静岡代表ので支部名人で早稲田のキャプテン林隆弘さんと、栃木代表で第8回9回連続アマ竜王の桐山隆さんが対戦している。

 みんな強い。そして周りで観戦している人たちも強豪がたくさんひしめいて居る。豪華な眺めだ。リコーの牧野、山田の顔もある。

 結局、早咲対林の対決となり、早咲さんが今年のアマ竜王に輝いた。ついこのあいだの遠藤さんの竜王戦での活躍も記憶に新しい。アマチュア愛棋家としては、今年も是非プロを負かして見せて欲しい。

 

(完:98年6月28日 記)


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