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イベント・レポート

第73回 職域団体対抗将棋大会

       −敗軍の将(?)、兵を語る−

1997年10月12日(日) 日本武道館
リポータ:菊田裕司  e-mail : Yuuji.Kikuta@nts.ricoh.co.jp



 今回リコーはS級に2チーム参加であるが、やはり南さんの抜けた穴は大きく、豊島君の新加入はあるものの、正直なところかなりきついのではないかと思っていた。
 折しもこの日の前日にはサッカーW杯の日本対ウズベキスタン戦があり、辛くも引き分けたものの予選突破はかなり厳しい状況で、私もついリコーの状況に重ね合わせて考えてしまう。
 とりあえず第1チームは優勝、第2チームは残留が目標かなと考えていた。

 今回のS級は朝から試合開始で、前回優勝チームの優勝杯返還というのを私は初めて経験した。
 そしていよいよ抽選。
 第1チームはプロセス資材、毎日コミュニケーションズ、アルゴリズム研究所という鬼ブロックを引き当ててしまった。
 もっとも前々回のように1−2フィニッシュを狙うにはこれが理想の組合せであるとも言えるのだが、もちろんそろって討ち死にする可能性も高いわけで、早くも不安な感じである。




 初戦はプロセス資材。
 プロセスの小林さんの姿が見えずラッキーと思っていたが、少し遅れて現れてちょっとがっかり。
 しばらくして佐々木さんのところが中盤で時間切れ負けになっていた。会場のうるささのせいもあるが、時計の電池が弱っていて秒読みの音が聞こえなかったようである。
 その時点で瀬良さんの将棋を少しのぞくと早くも必敗形になっていた。
 私もかなり苦しかったが、もう負けられない。ずっと苦しい局面が続いたが、いつの間にか最後はぴったり勝ちになっていた。
 しかしチームは2−3負け。苦しいスタートであるが、個人的にはこの将棋を何とか勝ったことで波に乗れるような感じがしていた。

菊田 ○−石田×
佐々木×−河上○
瀬良 ×−遠藤○
野山 ×−橋下○
牧野 ○−小林×




 2戦目は毎日コミュニケーションズ。
 私は前夜の一夜漬けの効果か序盤からリードしてほとんど楽勝形。
 隣の佐々木さんは相手の見落としもあってここも必勝形で、瀬良さんのところもよく見えないが良さそうな感じである。
 ところが私はその後秒に追われて怪しくなり、ついには決定的な悪手を指してしまい以下ぼろ負け。
 佐々木さんと瀬良さんは勝ったものの、野山さんは負け、2−2で牧野さんのところが残っていた。
 局面を見ると必敗になっていて、牧野さんらしく根性で意味なく粘るものの、やはり結局意味はなかった。

菊田 ×−下村○
佐々木○−斎藤×
瀬良 ○−小川×
野山 ×−古作○
牧野 ×−伊藤○




 ここで昼食休憩。
 2連敗でさすがに飯がまずい次に負けると別ブロックの結果次第では陥落する。
 逆に勝つと他力ながら予選通過の目はわずかながら残されている。もちろん勝ち数も稼がなければならないが、最終戦の相手はアルゴリズム研究所である。
 佐々木さんとサッカー日本代表より予選通過は厳しいなどと話していた。

 気分を替えるためにメンバーの順番を入れ替える。
 それを見て佐々木さんが「またぶち当たりそうな予感がする」。佐々木さんはこの半年で鈴木純一さんと続けて3回も当たり3タテを食っているのである。
 席に着いてみると予感的中。
 私は前回に続き青柳さんと。青柳さんが数を数え間違えるという錯覚があったが、結局強引な攻めを通されてしまいぼろ負け。
 隣の寺田さんの駒音がだんだん大きくなっていて、見ると瀬良さんも途中からはぼろぼろになっていた。
 佐々木さんのところもあとで話を聞くと後手番の同型矢倉でそのまま自然に攻め合ってぼろ負けしたそうで、どうしてあんな将棋を指してしまったかと茫然としていた。
 野山さんも負けていて、最後に残った牧野さんは優勢だったが粘られているうちに逆転されて屈辱の0−5負け。
 第一チームが0−5負けというのはおそらく過去になかったのではないだろうか。ともかくこれでS級から陥落は決定した。

菊田 ×−青柳○
瀬良 ×−寺田○
佐々木×−鈴木○
牧野 ×−玉石○
野山 ×−中山○




 S級は力が拮抗しておりこういうことが起こっても不思議ではないとはいえ、やはりショックは大きかった。
 敗因は何であろうか。
 私個人としては最近は色々なことで落ち着かず、気持ちが将棋から離れつつあったことが原因だと思うだいぶ落ち着いてきたので、次回はこんなことはないだろうと思っている。
 ともかく次回はS級復帰の使命を何が何でも果たさなければならない。




リコー全戦績

1軍:S級
第1試合プロセス資材(1) 2-3
第2試合毎日コミュニケーションズ2-3
第3試合アルゴリズム研究所0-5


2軍:S級
第1試合富士通(1)2-3
第2試合東芝(1)3-2
第3試合NEC(1)1-4


3軍:A級
第1試合あさひ銀行3-2
第2試合全逓(1)1-4


4軍:B級
第1試合長谷工(1)1-4
第2試合ジャパンエナジー(1)1-4


5軍:B級
3-2
第1試合日立情報(1) 2-3
第2試合興亜火災(1)3-2
第3試合ピップトウキョウ
第4試合岩崎電気2-3


6軍:D級
第1試合柏原紙商事1-4
第2試合三井生命1-4


7軍:D級
第1試合凸版印刷1-4
第2試合アルプス電気4-1
第3試合日立武蔵3-2
第4試合日清製粉3-2
第5試合出光興産3-2

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