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イベント・レポート

第8回 社会人団体将棋リーグ戦 第3日

リポータ:西田文太郎 e-mail : nishida@cs.ricoh.co.jp

●開催日 :97年9月14日(日曜日)

●開催場所:東京 田町 長谷工体育館




【三連休の真ん中】
 長い残暑よさようなら、さわやか秋さんこんにちは! といいたいところだ けれど沖縄近辺に大型台風の19号が停滞していて、東京もどんよりした雲と 湿った空気の三連休になった。
 出がけにバス停で一緒になった同じマンションのHさんは、「雨大丈夫かな あ」と心配しながら習志野のゴルフ場へ向かった。こちらはどんな雨だって平 っちゃらの将棋大会だ。

 一軍は前回1勝2敗で優勝戦線から一歩後退したものの今日頑張ればまだま だ可能性はある。田町の駅でばったり谷川さんに出会った。大分復調してきた ようだ。二軍は今日が正念場で、強敵ばかりと当たる。ライエルさんもいつも のバックパックとGパンで現れた。会う度に日本語は旨くなり将棋も強くなっ ている。先日放映された衛星放送のテレビ番組で、出演したときの話をすると、 「恥ずかしい、あんな簡単な詰将棋を間違えてしまって」と照れていた。


【4部リーグ初戦】
 事務局が手違いで対局シートが遅れているので試合開始を少し遅らせますと アナウンスしている。それが届いたのを見計らったかのように、吉中さんがし んがりで登場した。二軍の幹事がいないと始まらない。

 初戦は、日大桜門会だ。大将椋木、副将田中、以下ライエル、小林、庭野、 西田、樋口と並ぶ。レーテイングのソフトに手こずっているせいか、リコー将 棋部の最新の順位がよく分からない。

 私の相手は、若く体格のいい人だ。今日は、先手が当たった。後手は四間飛 車だ。先手だから穴グマは捨てて、急戦にしようと思った。▲5七銀左と進ん だときに、△4五歩と角道をあけてきたので喜んで▲3三角成△同銀と角交換 をした。
 そのあと、△5四角と打ってきたが、あまり成果はなくむしろこちらの攻撃 目標となって指しやすくなった。相変わらず寄せはもたもたしたものの、大き なミスは出ずに押し切ることが出来た。最後に残ったライエルが首筋から頬を 真っ赤にして長手順の詰めに入った。よく30秒で大胆にぽんぽん光り物を捨 てられるものだ。そしてきっちり寄せきった、見事なものだ。チームも5勝2 敗と好調な出だしだ。


【1部リーグ1回戦】
 レッツ西日暮里戦、久しぶりの谷川さんの試運転は勝ちを譲ったようだが、 4勝3敗で辛くも優勝戦線に踏みとどまった。


【4部リーグ2回戦】
 お昼のお弁当は幕の内だ。田中さんと樋口さんは外の方が気持ちいいからと 出ていった。私は、食べたあとで、ピーヒャラピーヒャラという笛の音に誘わ れて、通りに出てみた。芝商店街のお祭りで、はっぴ姿の人達や、おみこしが 出ている。私は小さいときからお祭りには縁が薄い。

 次は富士通SSLだ。
 今日はメンバーが九人いるので、負けた二人はお休みだ。私は一つ繰り上がって5将だ。今度はやや年輩の方だ。私も団塊の世代で 50には背伸びしなくても手が届くので、ばりばりの若手より年輩の方の方が 勝てる確率が高いような気がする。
 またしても先手、今日はずっと先手になり そうな予感がした。相横歩取りになった。戦形は違うが、一局目と同じ△5四 角を打たれた。一筋と絡めた攻撃は、鋭い。反撃の▲3五角に期待して、敵の 読み筋に飛び込んだ。やはり、局後の話では軽視していたようで、この手を境 に攻守ところを変えて、気持ちよく攻めが続いて、寄せきった。
しかし、▲3五角も今思えば、△5四飛と回られるとあまり自信がない。先 手なのに先に攻撃されたのも感心しない。でも、まあ、いっか。
 チームも5勝2敗と連勝だ。


【1部リーグ2回戦】
 2回戦は、宿敵スーパーゴールドだ。
 朝日アマ名人戦で緩めてあげたといっ ていた佐々木さんがまたもや、鈴木純一朝日アマ名人に当たった。夏の平成最 強戦でも当たったので今年だけで3連続だ。アマチュアでこれは珍しい。そし て、またもや緩めてしまったらしい。
 3勝4敗と、吉中曰く「アマ強豪がキラ 星のごとく揃っているチーム」に「職団戦日本一」の我がS級メンバーも今年 も花を持たせてしまった。来年は勝ってほしいな。


【4部リーグ3回戦】
 早稲田の栄光チーム。
 早稲田の第4軍で中国語のために集まっているという 噂のチームだが、ここまで全勝でとばしている。
 私はまたも先手、後手は四間 飛車。左銀が進んでいって仕掛けたが、馬を作られてどうも息苦しい。そのま まじわじわと負けてしまった。今、羽生の頭脳を見た。「ぎゃあ〜」。記憶間 違いが判明した。確かに居飛車不利となっている。定跡のうろ覚えはいかんい かん。
 しかし、私の悲惨な敗戦はもちろん折り込み済みで、チームは4勝3敗と好 調だ。これで、瞬間トップに立ったそうだ。


【4部リーグ4回戦】
 最後は北習志野F研1チーム。



 私の相手はいない。負けたのでお休みになっ てしまった。つまらん。ま、いっか、九連勝中の大将椋木さんの棋譜を採ろう。
 パソコンで取ると、楽なのだが、二人とも早い早い、全然追いつかない。仕方 ないから途中図から始めた。相矢倉からぽんぽん飛ばし、角交換、飛車角交換 を経て敵が馬を二枚作り椋木さん苦しい。さすがに最後は追い込んで一手違い までこぎつけたが、きっちり即詰に討ち取られた。
 チームも3勝4敗と痛い二 敗目を喫した。とたんに1位から3位へ転落。この負けは痛い。2位までなら 3部に確実にあがれるのに、3位から5位だと入れ替え戦に出なくてはならな い。しかも、入れ替え戦は過去3年連続負けているとか。
 個人では、大将椋木、副将田中、三将ライエルが3勝1敗と元気だ。若手の 岡田君も三連勝と頼もしい。通算でも椋木、田中は10勝2敗と元気がいい。 私は7勝3敗で、まずまずの成績だけど、やっぱりもっと強くならないと面白 くないな。


【1部リーグ3回戦】
 リコー永遠のライバルと吉中の言うプロセス資材が相手。



 職団戦では分がい いが、社団戦は今一で、今日も3勝4敗。これで、今季も優勝なしの降級なし になってしまった。全勝街道を突っ走っていた蒲田将棋クラブがスーパーゴー ルドに負けて、優勝争いは、この両者に東大が絡む展開となった。



(記:97年9月17日、リコーは敬称略)

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